発刊本紹介
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相田翔子さんの
帯のコメントより
中国新聞社による、渡辺明次氏へのインタビュー
 
第一弾、論文「梁山伯祝英台伝説の真実性を追う」渡辺明次著→購入する
梁祝伝説の痕跡を留める各地を回り伝説の真実を確かめようとしたドキュメント。
以下は中国の梁祝文化研究会会長の周静書氏が寄せた推薦文。
 

千里はるばる梁祝伝承文化の真実を探る
去年夏のある日、寧波で Liang-Zhu 梁祝伝説の実地調査をする渡辺さんの面会を求める突然の電話を受け取った。私はただ一外国人が Liang-Zhu 梁祝伝承文化への一般的興味で連絡を図ってきているだけと見なし、単に儀礼的に面会を承諾した。ところが思いもよらないことに、目の前に現れた渡辺さんはなんと沢山の Liang-Zhu 梁祝文化研究の自ら書いた草稿や写真を持ち来たり、単なる興味ではなくきちんと Liang-Zhu 梁祝伝説を研究している人物であった。これは私を非常に驚喜させた。

彼は言語での交流が不便なため、私はすばやく差し出された草稿や写真にざっと目を通すしか方法がなかったが、私はそこですぐにこの目の前にいる敬虔で誠意がこもっている渡辺さんは Liang-Zhu 梁祝伝説、文化の真面目な研究者であることがわかったのです。作者渡辺さんは中国留学中の期間、年間の学校の休日を利用し、梁祝文化伝説に深い興味を抱き続け , 千里を尋ね回り梁祝伝説が伝播した地、浙江省、江蘇省、安徽省、河南省、山東省、さらには四川省、甘粛省に至るまで全てに足跡を印し沢山のこの伝説の事情に通じる人や専門家に取材し、その精神はなかなか出来ることではない貴重なものであることを認識したのです。とりわけ作者は言語的交流が比較的に困難な状況の下、さらに実地踏査の中でさまざまな紆余曲折に出会いながらも、あろうことか中国各地の梁祝文化伝説のある地の歴史的文献記録と現在の状況を余す所なく渉猟し、併せて数百枚に及ぶ視覚的な写真を撮影しました。これは梁祝文化伝説地の実地考証における第一級の資料であり、これは少なくとも現在の梁祝文化伝説研究の重要な消息を知る参考資料であると言えるのです。

そのため、少しの誇張もなく、渡辺明次さんは遍く Liang-Zhu 梁祝文化伝説の痕跡を残す地を踏査した日本で初めての人、ひいては外国人でも初めての人であると言うことが出来るのです。そういうことで彼は詳細で確実である梁祝伝説の伝播地の考察と報告はまさに最もよい証明であるのです。

渡辺さんの Liang-Zhu 梁祝文化伝説の研究成果は、また彼の考察結果に対してのさらに一歩をすすめた研究を表現して居ります。彼は中国語学習の教科書の中で梁祝伝説を知り、興味を抱き、考察の過程で梁祝伝説を理解し、調査研究の中で梁祝伝説を分析し、また研究の中で梁祝伝説を読み解いたと言えると感じます。勿論、作者の Liang-Zhu 梁祝故事の発生と発展変遷の研究の結論は、中国の研究では既に新しい発見ではないとは言え、けれども一人の異国の研究者と言う立場からすれば、彼のこれは既に相当深入りした研究であると言えるのです。渉猟把握した資料もとても豊富で、私の考えでは彼は既にほぼ国外の梁祝研究者の最前列に到達していると言え、あわせ加えて彼は梁祝故事の愛情観、学問に志した状況、梁山伯の政治にに関わる考え方など彼自らの新鮮で独特の見解は、梁祝伝説研究の領域の中では研究の新しい見方もあり、非常に奥深く独創的見解もあります。
特に作者が苦心して計画実施した「中国人の考え方の中における梁祝伝説」のアンケート調査は、とても意義のあることであります。この数年前に、中国のある梁祝伝説を研究している教授もまた似たようなアンケート調査を実施しましたが、これと渡辺さんのアンケート調査は、はからずもほぼ内容が一致しており、かなりの調査項目が驚くほど同じなのです。これはまさに渡辺さんが既に梁祝伝説研究の領域で一定のレベルに到達していることを証明しているのです。それ故、私は渡辺さんの梁祝伝説考察研究論文はとても発表する価値があると見なすのです。何度かに及ぶ内容確認と推敲を重ねて、私は彼の「中国梁祝故事伝説遺跡地とその考察」という研究成果を将にこれから中国で出版しようとする「梁祝文庫」に組み入れることに決めたのです。というのは私はこの論文はその資格があり、さらに又きっと国際文化交流に意義があると認定するのです。梁祝愛情故事伝説はここ百年ほどの国際交流を経て、東南アジア各国、欧米、アフリカなどに至るまで世界各地に既に伝播しある程度の影響力を持っており、「東方のロミオとジュリエット」と称されております。特にバイオリン協奏曲「 Liang-Zhu 梁祝」その美しい旋律は、更に世界の人達に受け入れられ愛されております。

Liang-Zhu-Story 梁祝愛情故事は中華民族の文化的宝であるばかりでなく、世界の貴重な文化遺産です。このような意義から論ずるならば、渡辺さんの梁祝愛情故事伝説に関わる研究著作が日本で間もなく出版されると言うことは、日本の読者が Liang-Zhu-Story 梁祝愛情故事を知り、読み楽しむことにつながりとても価値のあることであります。
中日の文化交流は寧波では歴史的にとても熱心で頻繁でした。例えばかっての高僧鑑真は寧波から日本へ渡り、日本の道元法師、賢僧雪舟は寧波で仏法への悟りを開き仏教文化の合作と交流を繰り広げ、寧波は中日文化交流史上に沢山の素晴らしい美談を残しています。そうであれば、渡辺さんが寧波などで梁祝伝説故事を考証研究したという事は中日文化交流の新領域を切り開いたと言うことが出来るでしょう。それ故、私は同時に渡辺さんの梁祝故事伝説文化研究著作は中国の文化学者、読者が読み鑑賞するのにも値して、私はその中から読者はきっと有益な啓発と認識を得ることが出来、さらに又彼の研究に取り組んだ精神と気力からも得るところ大であると思うのです。

   今や、渡辺さんは留学を終え国に戻られました、彼は留学という短い年月の中で数え切れないほど多い中国文化の宝庫の中から一つのきらきら光る真珠(梁祝故事)を選んで日本に持ち帰りました。だから私は梁祝文化、このきらきら光る真珠は、きっと日本民衆の中でその独特な光彩を光り輝かせ、さらに多くの日本の皆さんに中国を知っていただく一助となり、中国文化の素晴らしさを共有することになるでしょう。同時に又、私は渡辺さん、さらには多くの日本の研究者が続いて梁祝愛情故事の研究深化に加わり、更に多くの合作と交流を行い、共に中日人民の友情を増進し、アジアと世界の平和と発展を期待しております。 Liang-Zhu-Story 梁祝愛情故事は人類の愛の手本であり、愛と言うものには国境はないのです。
           
            2006 年 3 月 28 日                     中国梁祝文化研究会 会長 周静書

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